まとめて処理するか?一つずつ処理するか?

テレビ番組を眺めていると、あるスーパーにて、16個のキャベツを半分に切り、ラップをかける作業について検討していました。

①まず16個切る。次に16個にラップをかける
→8分20秒

②1個を切ってラップをかける。この作業を16回繰り返す
→6分27秒

道具を置いて、持ち直す手間もカイゼンできるはず。

②のやり方をしたほうが一般的に効率が良いというのが、われわれ専門家の中での見方です。
しかし、①の方式をひたすら続けている会社は実に多いものです。

つい先日も、

①方式でやっている工程に対して
「②方式をトライしておいてください」と言い残し、次回訪問時に成果を尋ねてみると、

「やってみました。でも、かかる時間はほとんど一緒でした」とのご回答。

案の定です。

②の方式で成果を出すには、それに合わせた作業環境を変更する必要があります。

そこでやったときの感想を詳しく聞くと、
「1個ずつ流すと、道具を1回ごとに置いて、再び持つ動作が面倒くさいんです」

そのとおり!

道具を保持できるように、工夫できないか考えましょう。
そして作業環境全体を、最適な状態に整えます。

◇机の大きさは?
◇作業前の、製品を置く位置、高さ、向きは?
◇作業後の、製品の置く位置、高さ、向きは?
◇両手の動きは? 視線の動きは? 椅子の高さは?

そして実験をおこないます。「よーい、スタート!」
さて、何秒?

結果は「なるほど」の数値でした。

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